土地家屋調査士（とちかおくちょうさし）

法律とルールを守る仕事

土地家屋調査士（とちかおくちょうさし）とは？
土地家屋調査士の試験概要
土地家屋調査士 Q&A
土地家屋調査士が必要な職業／あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
2. あると有利な職業
公式情報／出典

土地家屋調査士（とちかおくちょうさし）とは？

土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記の専門家として、土地や建物の所在・形状・利用状況などを調査・測量し、登記申請を行うための国家資格です。不動産の権利関係を公示する「表示登記」を担う重要な役割を果たし、土地の境界確定や建物新築時の登記などで活躍します。不動産登記法に基づき、独立開業できる資格の一つとしても人気があります。

土地家屋調査士は、司法書士が担当する「権利に関する登記」とは異なり、不動産の物理的状況を明らかにする「表示登記」を専門としています。都市開発や相続による土地分割、境界トラブル防止など社会的ニーズが高く、安定した需要が見込まれる資格です。

土地家屋調査士の試験概要

根拠法令	土地家屋調査士法（昭和25年法律第228号）。不動産の表示に関する登記を専門的に扱う国家資格。
所管官庁	法務省（試験は法務省が実施）。
資格区分	国家資格（士業）。測量・登記の専門家として独占業務を持つ。
受験資格	年齢・学歴・実務経験の制限なし（誰でも受験可能）。ただし測量や登記の基礎を理解するため、計画的な学習が求められる。
試験科目	【筆記試験】・民法、土地家屋調査士法・不動産登記法（表示に関する登記）・測量に関する分野（作図問題あり）【口述試験】筆記合格者のみ実施。基礎的な知識の確認程度。
難易度	合格率は毎年 7〜9％ほど。法律と測量の両方を扱うため、バランス良い学習が必要とされる。
業務内容	・土地の境界調査・測量・建物の新築・増改築に伴う登記申請・土地の分筆・合筆の手続き・境界トラブルの相談対応など

土地家屋調査士 Q&A

Q1. 測量の経験がなくても受験できますか？: 経験がなくても始められます。
最初は図面や専門用語に戸惑うかもしれませんが、テキストに沿って進めるうちに少しずつ理解が深まります。
「まず慣れる」くらいの気持ちで十分です。
Q2. どれくらいの勉強時間が必要ですか？: 目安としては 800〜1,200 時間ほどと言われます。
ただ、進むペースは人それぞれなので、「自分の生活に合うやり方」で継続できれば問題ありません。
Q3. 独学でも合格できますか？: 独学での合格者も毎年います。
測量の実技（作図）は慣れるほど安定するので、問題演習を重ねると手が動くようになります。
途中で不安な部分だけ補強するなど、柔軟に調整していく方法もあります。
Q4. 法律の知識はどのくらい必要ですか？: 民法や登記法の基礎をしっかり理解すると、全体の学習が進みやすくなります。
最初から完璧である必要はなく、「重要部分から徐々に広げていく」イメージでOKです。
Q5. 資格を取った後の働き方は？: ・土地家屋調査士事務所で働く
・測量会社や建築関係企業で活躍する
・独立開業して境界測量の専門家として活動する

現場での仕事が多いため、体を動かす仕事が好きな人には向いています。