公務員・安全を守る仕事
船舶通信士（せんぱくつうしんし）とは？
船舶通信士は、船舶における通信業務に従事するために必要な国家資格で、国際航海に従事する船舶には必置とされる重要な資格です。 電波法に基づき、無線通信を通じて船舶の安全運航を確保する専門家であり、遭難通信・航行情報・気象通報などを行います。 資格は「第一級」「第二級」「第三級」に区分され、それぞれ取り扱える通信範囲が異なります。
船舶通信士は、単に無線機器を操作するだけではなく、国際航海における安全確保の要となる重要な役割を担っています。遭難や事故発生時には迅速な救難通信を行い、乗組員や乗客の命を守る責任を負います。また、気象情報の受発信を通じて航行の安全を支えるなど、海上輸送の安定にも大きく貢献しています。グローバル化が進む現代において需要が高まる専門資格です。
- 資格の種類： 国家資格（無線従事者）
- 分野カテゴリ： 公務員・安全
- 想定学習時間： 約300〜600時間
- 対象者： 海運会社、船舶運航会社、海上通信関連の業務従事者
受験概要
| 実施団体 | 総務省（試験は公益財団法人 日本無線協会が実施） |
|---|---|
| 受験資格 | 制限なし（誰でも受験可能） |
| 試験日程 | 年1回 |
| 試験方式 | 筆記試験＋電気通信術（モールス信号含む） |
| 試験科目 | 無線工学 法規（電波法・船舶安全法関連） 電気通信術（和文・欧文モールス符号） |
| 合格率 | 第一級：約15％前後 第二級：約25％前後 第三級：約35％前後（令和5年度） ※出典：日本無線協会「船舶通信士試験結果（令和5年度）」 |
船舶通信士を取るために必要なこと
- 無線工学の学習： 通信機器の仕組みと運用を理解する
- 法規対策： 電波法・船舶関連法規を中心に学ぶ
- 通信術練習： モールス信号の送受信訓練が不可欠
- 過去問演習： 出題傾向が安定しており、繰り返し練習が効果的
船舶通信士が必要な職業／あると有利な職業
必ず必要な職業
- 船舶通信士：国際航海に従事する船舶では必置資格
あると有利な職業
- 海上保安官：通信関連業務で専門性を発揮
公式情報／出典
- 総務省「無線従事者制度概要」
- 日本無線協会「船舶通信士試験案内（令和6年度）」
- 日本無線協会「船舶通信士試験結果（令和5年度）」
難易度： ⭐️⭐️⭐️⭐️ （難易度4）
※難易度は合格率・学習時間・試験範囲・通信術試験をもとに当サイト独自に評価しています。
