理学療法士(りがくりょうほうし)

医療・ケア
医療とケアの仕事

理学療法士(りがくりょうほうし)とは?

理学療法士は、「理学療法士及び作業療法士法」に基づく国家資格で、病気やケガによって身体機能が低下した人に対し、運動療法や物理療法を用いて回復を支援する専門職です。 歩行訓練や筋力強化、関節の可動域改善などを行い、医師や作業療法士、看護師と連携してリハビリ医療を支えます。 高齢化社会に伴い需要が非常に高く、医療・介護・スポーツ分野で幅広く活躍できます。

理学療法士は、病気やけがの回復期だけでなく、慢性的な痛みや生活習慣病の予防にも関わります。近年ではスポーツ分野でのトレーナー活動や、在宅医療における訪問リハビリの需要も増えており、幅広い活躍の場があります。また、義肢や装具の適合調整、福祉用具の活用指導なども担当し、患者が自立した生活を送れるよう多面的に支援します。身体機能の維持と再獲得を通じて「生活の質(QOL)」を高めることが理学療法士の大きな使命です。

理学療法士の試験概要

根拠法令 理学療法士及び作業療法士法に基づく国家資格。
動作改善・機能回復・運動療法などを専門に扱うリハビリテーション職。
所管官庁 厚生労働省。
国家試験は「独立行政法人 医療福祉機構(WAM)」が実施。
受験資格 厚生労働大臣指定の養成校(大学・短大・専門学校の3〜4年課程)を卒業した者。
入学には原則「高等学校卒業」が必要。
試験内容 学科試験(筆記・マークシート)。
主な科目:解剖学、生理学、運動学、疾病と障害、臨床医学、理学療法評価、治療法、リハビリ関連法規など。
合格基準 総得点60%前後が目安。
必修問題は一定の正答率を満たす必要あり。
試験日程 年1回・例年2月下旬に実施。
合格発表は3月下旬。
実技試験 実技試験はなし。
実技評価は養成校での臨床実習(病院実習)で行われる。

理学療法士試験Q&A

Q1. 合格率はどれくらい?
毎年75〜90%ほど。
養成課程で基礎をしっかり学べば合格は十分狙える。
Q2. どんな人に向いている?
人の動作や姿勢を観察するのが好き、体を使って働きたい、コミュニケーションを取りながら支援したい人に向く。
体力は必須ではないが、一定の身体負担がある。
Q3. 就職先は?
病院、クリニック、介護老人保健施設、訪問リハビリ、スポーツ関連施設など。
高齢化により需要は安定して高い。
Q4. 作業療法士との違いは?
理学療法士は「歩行・姿勢・筋力・動作」の改善が中心。
作業療法士は「日常生活動作(ADL)・社会参加」を中心に支援する。
Q5. 大学と専門学校どっちが有利?
国家試験の合格率はほぼ同じ。
ただし大学は研究や幅広い学び、専門学校は実践型で早く現場に慣れる傾向がある。目的で選べばOK。

理学療法士が必要な職業/あると有利な職業

必ず必要な職業

あると有利な職業

公式情報/出典

  • 厚生労働省「理学療法士国家試験」
  • 厚生労働省「理学療法士国家試験結果(令和5年度)」

難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※難易度は合格率・学習期間・試験範囲をもとに当サイト独自に評価しています。

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