きゅう師（きゅうし） - みんなの資格図鑑

医療とケアの仕事

きゅう師（きゅうし）とは？
きゅう師の試験概要
きゅう師国家試験Q&A
きゅう師が必要な職業／あると有利な職業
1. 必ず必要な職業
公式情報／出典

きゅう師（きゅうし）とは？

きゅう師は、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」に基づく国家資格で、もぐさを用いた温熱刺激によって血行を促進し、体調を整える施術を行う専門職です。肩こり・腰痛・冷え性・自律神経の乱れなどへの効果が期待され、近年は美容やスポーツ分野での活用も広がっています。医療行為として認められており、資格を持たない者による施術は禁止されています。

きゅう師は古くから日本で親しまれてきた伝統医療の担い手でもあり、東洋医学の理論に基づいた施術を行います。患者の体質や症状に合わせて施術部位や方法を調整し、自然治癒力を高めることを目的としています。特に慢性的な肩こりや腰痛のほか、不眠やストレス性の不調、更年期障害など幅広い症状に対応できる点が特徴です。また、スポーツ選手のコンディショニングや美容鍼灸とあわせて施術されることも多く、近年は医療機関と連携した治療の一環として活用されるケースも増えています。

きゅう師の試験概要

根拠法令	あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律（あはき法）に基づく国家資格。東洋医学の理論に基づき、灸（きゅう）施術によって生体の調整を行う専門技術と知識を評価する制度。
所管官庁	厚生労働省。国家試験の実施は「公益財団法人東洋療法研修試験財団」が担当。
受験資格	文部科学大臣・厚生労働大臣が認定した養成施設（専門学校・大学など）で、所定のカリキュラムを修了した者。入学には原則として「高等学校卒業」が必要。
試験内容	学科試験（筆記・マークシート方式）のみ。主な科目：東洋医学概論、解剖学、生理学、衛生学、公衆衛生学、臨床医学総論、関係法規、きゅう理論など。
合格基準	総得点の60％前後が目安。科目ごとの足切りはなく、全体の得点で合否を判定。
試験日程	年1回実施（例年2月）。受験申請は11〜12月頃に受付。
実技試験	国家試験としての実技試験はなし。技術評価は養成校での実技授業・実習にて行われる。

きゅう師国家試験Q&A

Q1. きゅう師の合格率はどれくらい？: 毎年85～95％前後と高めです。
養成校の内容と国家試験がほぼ一致しており、授業をきちんと受けていれば合格しやすい試験です。
Q2. はり師と同時に受けるべき？: 多くの学生が「はり師＋きゅう師」のダブル取得をします。
鍼灸院やスポーツ現場で働く場合、両方がある方が業務の幅が広がり、就職も開業も有利です。
Q3. 実技が苦手でも大丈夫？: 国家試験に実技はありません。
実技は学校でしっかり練習できるため、入学時に器用さは求められません。
経験を積むほど技術は安定します。
Q4. どんな就職先がある？: 鍼灸院、接骨院、訪問鍼灸、美容鍼サロン、スポーツトレーナー業務、医療機関のリハビリ部門など。
独立開業しやすい点も大きな特徴です。
Q5. 美容鍼灸は資格が必要？: 鍼灸行為は医療行為にあたるため、国家資格（はり師・きゅう師）が必須です。
美容目的であっても無資格の施術は法律で禁止されています。