医療とケアの仕事
医師(いし)とは?
医師は、医師法に基づく国家資格で、診断・治療・予防を行う医療専門職です。 病気やけがの診察、薬の処方、外科手術などを行うことができ、日本の医療制度において不可欠な存在です。 大学医学部で6年間学んだ後、国家試験に合格して初めて資格を取得できます。
医師は臨床現場で患者の命を救うだけでなく、基礎医学や臨床研究を通じて新しい治療法の開発にも貢献します。近年は高齢化や生活習慣病の増加に伴い、内科・外科に加えて循環器科、糖尿病科、緩和ケアなど専門領域が多様化しています。また、総合診療医のように幅広い診療を担う医師の需要も高まっています。さらに、感染症や災害医療など社会的課題に直結する分野での活躍も期待されており、国民の健康を守る使命は極めて大きいといえます。医師免許取得後は、大学病院や市中病院、診療所など多様な職場で経験を積み、自らの専門を確立していきます。
医師国家試験の概要
| 根拠法令 |
「医師法」に基づく国家資格です。 医療行為を行うために必須の資格として位置づけられています。 |
|---|---|
| 所管官庁 | 厚生労働省(試験実施は厚生労働省医政局が担当)。 |
| 受験資格 |
医学部6年制の卒業(または卒業見込み)。 海外の医学校出身者の場合は厚生労働省の認定が必要です。 |
| 試験内容 |
・基礎医学(解剖・生理・病理など) ・臨床医学(内科・外科・小児科など全科目) ・医療倫理、診療プロセス、感染対策 ・医療安全・チーム医療・地域医療 幅広い分野から出題され、実際の診療を想定した問題も含まれます。 |
| 試験形式 |
マークシート式(必修問題・一般問題・臨床問題の3区分)。 医療安全や倫理を扱う必修問題は特に重視されます。 |
| 特徴 | 医学部での勉強や実習で積み上げてきた内容がそのまま土台になる試験です。 |
医師国家試験Q&A
- Q1. 合格率はどれくらい?
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毎年おおむね90%前後です。
大学での学びや臨床実習の積み重ねが反映されやすい試験です。 - Q2. どんな勉強が必要?
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基礎医学・臨床医学をバランスよく触れておくと安心です。
過去問に触れると出題形式の特徴がつかめます。 - Q3. 必修問題は難しい?
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内容は基礎中心ですが、“落とせない問題” とされているため慎重さが必要です。
医療安全・倫理など実務に直結するテーマが多いです。 - Q4. 合格したらすぐ医師になれる?
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合格後に医師免許の申請を行い、免許交付を経て正式に医師として働けます。
多くの人は研修医として2年間の臨床研修に進みます。 - Q5. 専門医になる流れは?
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初期研修(2年)終了後、各学会の専門研修プログラムに進むのが一般的です。
内科・外科・救急・小児科など、自分の興味に応じて選べます。
医師が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 医師:診療・治療を行うために必須
あると有利な職業
- 医学研究者:研究や大学教育において資格保持が強み
公式情報/出典
- 厚生労働省「医師国家試験」
- 厚生労働省「医師国家試験結果(令和5年度)」
難易度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (難易度5)
※難易度は学習年数・試験範囲・合格率をもとに当サイト独自に評価しています。


