医療とケアの仕事
はり師(はりし)とは?
はり師は、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」に基づく国家資格で、東洋医学に基づいて体表の経穴(ツボ)に鍼を刺し、血行改善や痛みの緩和、体調の調整を行う専門職です。 肩こり・腰痛・神経痛・不眠などの改善に加え、スポーツや美容分野でのニーズも高まっています。 医療行為として認められており、資格を持たない者の施術は禁止されています。
はり師は、東洋医学の理論に基づき「気・血・水」のバランスを整えることで、人間が本来持つ自然治癒力を高めることを目的としています。西洋医学ではカバーしきれない慢性的な不調や、自律神経の乱れに起因する症状に効果が期待され、補完代替医療としても注目されています。さらに近年は、スポーツ障害のリハビリやパフォーマンス向上、美容鍼によるリフトアップや肌質改善など、新しい分野での需要も高まっています。安全な施術を行うために解剖学や生理学の知識も必須であり、医師と連携しながら医療現場で活躍するケースも見られます。
- 資格の種類: 国家資格
- 分野カテゴリ: 医療・ケア
- 対象者: 鍼灸師を目指す学生、東洋医学分野で働きたい人
試験概要
実施団体 | 厚生労働省(都道府県知事を通じて実施) |
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受験資格 | はり師養成施設(3年以上)を修了した者 大学や短大などで指定課程を修了した者 |
試験日程 | 年1回(2月頃) |
試験方式 | 筆記試験(マークシート方式) |
試験科目 | 解剖学・生理学・病理学 経絡経穴学 東洋医学概論・臨床論 衛生学・公衆衛生学 関係法規 |
合格率 | 約70%(令和5年度:受験者5,190人/合格者3,617人) ※出典:厚生労働省「はり師国家試験結果(令和5年度)」 |
受験料 | 18,000円前後 |
はり師になるために必要なこと
- 養成課程修了: 専門学校や大学で3年以上、東洋医学を学ぶ
- 国家試験合格: 厚生労働省が実施する国家試験に合格
- 登録: 厚生労働大臣の名簿に登録され、資格証が交付
- キャリア形成: 鍼灸院・医療機関・スポーツ分野などで実務経験を積む
はり師が必要な職業/あると有利な職業
必ず必要な職業
- 鍼灸師:きゅう師と併用して鍼灸師として活躍
公式情報/出典
- 厚生労働省「はり師国家試験」
- 厚生労働省「はり師国家試験結果(令和5年度)」
難易度: ⭐️⭐️⭐️ (難易度3)
※難易度は合格率・学習年数・試験範囲をもとに当サイト独自に評価しています。